活字耽溺者の書評集

好きな本を自由気ままに書評するブログ。

2015-05-27から1日間の記事一覧

『最後の紙面』 トム・ラックマン 東江一紀訳 日経文芸文庫

「人間」描く、新聞のような連作短編 本書は、ローマに本拠を置く1954年創刊の小さな英字新聞社が、2007年に業績不振で廃刊に至るまでを描く連作短編集である。しかし、厳密に言うと、主役は「新聞」ではなく、各短編の主人公たち11人の、思うようにいかない…